龍安寺（りょうあんじ）は、京都市右京区にある臨済宗妙心寺派の寺院。大本山妙心寺の境外塔頭。細川勝元が1450年（宝徳二年）に徳大寺家の別荘を譲り受けて建立した禅宗寺院で山号は大雲山。本尊は釈迦如来。

龍安寺といえば、やっぱり有名なのは「石庭」ですね。世界中から観光客が集まるほど知られているこの庭、実際に見ると本当に不思議な空間なんです。白い砂の上に、大小15個の石が配置されていて、どこから見ても全部の石が一度には見えないようになっているんです。これが「禅の世界を表している」と言われていて、見る人によって感じ方が違うのも面白いところ。静かに眺めていると、なんだか時間の流れまでゆるやかに感じられます。

石庭のほかにも、龍安寺には落ち着いた見どころがたくさんあります。たとえば、池のまわりを散歩できる「鏡容池（きょうようち）」は、春は桜、秋は紅葉が美しくて、庭とはまた違う季節の表情を楽しめます。池の水面に映る木々がまるで絵のようで、カメラを持っていくとつい撮りすぎてしまう人も多いんですよ。

もうひとつ人気なのが「つくばい」。これも禅の精神を感じられるスポットで、中心にある水鉢には「吾唯足知（われただたるをしる）」という文字が刻まれています。これは「足るを知る」、つまり「今あるものに満足する」という意味。観光の途中で立ち寄ると、なんだか心がリセットされるような気持ちになります。

龍安寺へ 京都市右京区

京都市右京区龍安寺御陵ノ下町

全体的に龍安寺は、派手さよりも「静けさ」を味わうお寺です。境内を歩いていると、鳥の声や風の音がよく聞こえて、京都の喧騒を忘れてしまうほど。観光地として有名ですが、少し朝早めに行くと、人が少なくて本当に穏やかな時間を過ごせます。

石庭でじっと座って考えごとをするもよし、池の周りをのんびり歩くもよし。決して“見るだけ”ではなく、“感じる場所”なんですよね。京都の中でも特に心が静かになるお寺、それが龍安寺の魅力だと思います。

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